問題はこれだけです(笑)でも、実は実は奥が深いのです。
例えば、k=15のとき、2つ振ってもダメですよね。
なので、単純に1/kとはできないと思うからです。
それでは、いきますよ!!
k=1のときは確率1 これは問題ないですね。
k=2のとき
これも予想は1/2なのかなあと思うのですが、一応確認してみます。
確率漸化式の発想を使ってみます。
求める確率をp(n)とし、q(n)=1−p(n)とする。
n−1個投げたときの和が偶数だとすると、n個目を投げたときは偶数の目が出ればよい。
n−1個投げたときの和が奇数だとすると、n個目を投げたときは奇数の目が出ればよい。
よって、p(n)=(1/2)p(n-1)+(1/2)q(n-1)=(1/2){p(n-1)+q(n-1)}=1/2
これはn=1のときも成り立つので、n個のさいころを投げたときに和が偶数になる確率は1/2であることが示せました。
k=3のとき
これも1/3なのでしょうかね??確認しましょう。
n個投げたときの和が3の倍数である確率をp(n)、余りが1のときをq(n)、余りが2のときをr(n)とする。
n−1個投げたときの和が3で割り切れるとき、n個目も3の倍数が出ればよい。
n−1個投げたときの和を3で割った余りが1のとき、n個目は2か5が出る。
n−1個投げたときの和を3で割った余りが2のとき、n個目は1か4が出る。
よって、p(n)=(1/3)p(n-1)+(1/3)q(n-1)+(1/3)r(n-1)=(1/3){p(n-1)+q(n-1)+r(n-1)}=1/3
これはn=1のときも成り立つので、n個のさいころを投げたときに和が偶数になる確率は1/3であることが示せました。
ちょっと飛ばして、k=6にいきます。
これは、n−1個目の余りがいくつでも、n個目の結果6の倍数になる確率はそれぞれ1/6なので、
これも1/6として良さそうです(証明略)。
k=7のとき(どこかの入試問題で出たような・・・)
n個投げたときの和が7の倍数である確率をp(n)とする。
n−1個投げたときの目の和が7で割り切れるときは、n個目は何が出ても7の倍数にはなれない。
n−1個投げたときの目の和を7で割った余りがkのとき、n個目は7−kの目が出れば良い。
よって、p(n)=1/6{1-p(n-1)}=(-1/6)p(n-1)+1/6
また、p(1)=0より、この漸化式を解くと、
p(n)=(1/7){1-(-1/6)n-1}となります。
どうやら、1/kとなるのは、k=1,2,3,6のときに限るようです。
試しにk=4のときを考えてみましょう。
k=4のときは、少し厄介です。
n個投げたときの和が4で割り切れる確率をa(n)
n個投げたときの和を4で割った時の余りが1である確率をb(n)
n個投げたときの和を4で割った時の余りが2である確率をc(n)
n個投げたときの和を4で割った時の余りが3である確率をd(n)
以上のようにおいておきます。
余りの表を作ってみます。
n個目に出た目 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
---|---|---|---|---|---|---|
n−1個投げたときの和が4で割り切れるとき | 1 | 2 | 3 | 0 | 1 | 2 |
n−1個投げたときの和を4で割った余りが1のとき | 2 | 3 | 0 | 1 | 2 | 3 |
n−1個投げたときの和を4で割った余りが2のとき | 3 | 0 | 1 | 2 | 3 | 0 |
n−1個投げたときの和を4で割った余りが3のとき | 0 | 1 | 2 | 3 | 0 | 1 |
公比が虚数になることに目をつぶれば(すごいヒントですね)
一応高校の範囲を逸脱しない形で解けるようですが、
まあ、こんなの出すのは○大くらいなもんでしょう;;;
k=5と8以上は、・・・・やめておいたほうが身のためでしょうね(笑)
と思っていたら、k=5のときの式を完成させてしまった方が出現しました。
この方です。
(1/5) + (2/5)×(1/6)n×(cos(72°×n)+cos(144°×n))なのだそうです。
とても美しい形ですね。(この式はk=4のときのヒントになりますよ!)
証明するまでもない当たり前のことですが、nを無限大に発散させると、
1/kに収束するはずなのです。
ですから、全てのkに対して、1/k+f(n)を満たすf(n)が存在し、
f(n)は必ず0に収束するのでは、との予想も出来ると思います。